
NO.37『ぐるんぱのようちえん』
西内ミナミ/作 堀内誠一/絵 福音館書店 |
みなさんは、象というとどのようなイメージを持っていますか?大きい、力強い、優しいなど色々なイメージがあると思います。
主人公ぐるんぱは、ひとりぼっちで、よく涙を流していた象でした。そのぐるんぱが、自分に合う場所、仕事を見つけるために色々な人と関わっていきますが、すぐには見つからず悲しい思いを何度もしていきます。しかし、ステキな出会いがあり、泣き虫の象から笑顔いっぱいの象になりました。
子どもが大好きな象が主人公であり、内容もわかりやすく作られています。そのため、このお話は子どもの心に入りやすく、私のクラスで読んだ時、ぐるんぱが悲しい時には一緒に悲しくなり、悲しいあまりに「もうみたくない」とその場を離れる子もいました。それでも最後にぐるんぱのようちえんができ、ぐるんぱが子どもたちと楽しそうに遊ぶ場面では、自分たちもようちえんの子どもになったようにうれしそうな表情をしていました。
親しみやすい絵で描かれており、絵を見ているだけでも「体よりも大きいクッキーをかじってみたいな」とか「大きなくつの中でかくれんぼしたいな」と大人になっても読む度に子どもの時と変わらない思いで読むことができます。
1965年が初版になっており、40年もの間発行されているので、子どもの頃に読んだ人の多くが今では親になっているなど、2世代に渡って愛されています。この先、何世代にも渡り愛され続けていく絵本になることでしょう。(Eri&Syoko) |
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ぐるんぱのようちえん |
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