(社)横浜市幼稚園協会

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NO.71『おばけめぐり』
         瀬川昌男 原作  スズキコージ 絵  金の星社
 

 「おばけ」は、子ども達にとって、恐いんだけどとても興味が惹かれるものに感じます。遊びのなかでもたびたび現れ、保育者が、「おばけだぞー」とおどかすと「きゃー」といいながら逃げるのを楽しむことがありますし、「一つ目小僧」や「ろくろっ首」などの有名なおばけには、共通のイメージがあるようで「おばけやしきごっこ」が盛り上がることがあります。特に、仲間関係が深まってきた頃の「おばけ」作りのアイディアには感心させられることもたびたびです。

そんな子ども達の人気を集めている絵本がこの『おばけめぐり』です。子ども達の空想力をぐんと広げてくれる楽しい絵本です。スズキコージさんの個性的な絵が大きな魅力となっていますが、この絵本は恐いだけではなくて、日本の情緒を感じさせる「妖怪事典」的な趣があり、最後のページにはちゃんとおばけ解説も付いています。

「昔、山には「おに」や「てんぐ」が、川には「かっぱ」や「あずきあらい」が、海には「うみぼうず」や「にんぎょ」が住んでいた。家のなかにも「ざしきわらし」や「あかなめ」などおばけがぞろぞろ、昔の人はおばけと暮らしていたようなものさ」と作者は語り、原作者の瀬川昌男さんはあとがきのなかで、「おばけは、人の心のゆとりのあらわれ・・豊かな空想力や感性がなければ出てくることができません」と言い、また「おばけづきあいにもマナーやルールがある」とも述べています。

子ども達と一緒にこの絵本を楽しみながら、様々なおばけに空想をめぐらして遊び、また、ちょっぴり自然とのつきあい方をふりかえってみることもできたらいいのではないでしょうか? (k,s)


おばけめぐり


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