(社)横浜市幼稚園協会

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絵本の散歩道(絵本紹介のページ)

NO.151『うさぎのさとうくん つきよ』
                     さく・え 相野谷由起
                             小学館

ちょうど1年ほど前に、同じ相野谷さんの作になる『うさぎのさとうくん』を紹介させていただきました。『うさぎのさとうくん』は、兎として生きていこうと心に決め、森の中での一人暮らしを始めたさとうはねるくんの不思議な日常が素敵に描かれている作品ですが、今回ご紹介する絵本は、その続編にあたるものです。さとうくんのその後の暮らしは、より幻想性を増し、まさに相野谷さんワールド全開といったところです。

『うさぎのさとうくん』を紹介した際には、「兎同一性障害」(自分は人の姿をしているが、本当は兎なんだという思いがあり、その深いギャップに悩んでいるというものです。しかし、幸いにしてさとうくんには悩みはなさそうです)という言葉を発明したと、独り喜んでいた私ですが、そのすぐ後に、「種同一性障害」(自分は人間ではなく、他の動物でありたいと真剣にかつ深刻に悩んでいること?)という表現(2007.10.31朝日新聞 書評欄)を見つけ、もうすでに誰かが考えついていた言葉だったんだと、えらくがっかりしたことを覚えています。

本来の兎は縄張り意識が強く、新参者とは仲が悪いという話を聞いたことがありますが、さとうくんはフレンドリーな性格の持ち主で、さまざまな「種同一性障害」を抱えた森の仲間たちと、和気あいあいと楽しくも充実した生活を繰り広げていきます。「うさぎのさとうくん」のお話は、絵本雑誌『おひさま』にときどき掲載されているということなので、今後もさとうくんの楽しくも幻想的な生活が垣間見られそうです。(S.T)



うさぎのさとうくん つきよ


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