鴨長明『方丈記』

今年の広野幼稚園の関心事の一つは、鴨長明が書き残した方丈記の災害記述です。一般に方丈記は、昔から今に伝わる随筆の一つと思われているようですが、実際は、今から800年も前の京都の災害の記録でもあるのです。鴨長明が生きた時代には、京都に、地震・竜巻・飢饉・大火などが立て続けに起こっています。

阪神大震災や東北の大震災に続いて、ちまたでは、富士山の噴火や、東海・東南海の地震や津波などの発生が憂慮されています。これらの一連の警鐘が私たち京都人にも向けられるのでしょうか。この方丈記の詳細が、今日、11月29日の午後10時、NHKテレビ(「方丈記」から読み解く不安の時代へのメッセージ)で放映されます。

また、京都の下鴨神社(京阪の出町柳駅下車)では、鴨長明『方丈記』と賀茂御祖神社、式年遷宮資料展が、合わせて、スタジオジブリが描く乱世「(藤原)定家と(鴨)長明」も12月16日まで開催されています。

京都は千年の都、天変地変は絶対に大丈夫と思っておられる方がほとんどだと思いますが、800年前の史実から学ぶことも、時には必要ではないでしょうか。下鴨神社の紅葉は今を盛りとか、今期も終わりに近づいています。次の日曜日当たりに一度お出ましになるのも一興ではないでしょうか。

 

追伸 ちなみに、下鴨神社の式年遷宮は21年ごとに行われ、次回は平成27年4月の予定です。