桜見物

家路を急ぐという言葉がありますが、事業所からの帰りは、いろいろな寄り道をしながらという方も多いことでしょう。しかしながら、毎朝の通勤路は同じという方が多いのではないでしょうか。

くるま通勤の私はシーズンによって朝の道を変えて、小さなリフレッシュをしています。

春のシーズンは“桜見物”です。丸太町通りを東進し、右岸に桜並木が続く(鴨川の東)川端通りで右折します。右折した通り名は冷泉通りです。左手の疎水沿いには、満開の桜並木が続きます。ソメイヨシノのローズ・ピンク系に交ざって白は山桜系でしょうか、若々しい緑色の葉もわずかながら散見します。早朝のこととて、ゆっくり走らせていても後続車に迷惑をかけることもありません。

以前の川端署を横に見ながら、東大路通りを横切り、突き当たりを道路なりに右へ曲がれば、左手には、広野幼稚園も音楽発表会で何度かお世話になった京都会館が見えて来ます。建て替えが予定されているはずですが、本格的工事はまだのようです。

この間、桜並木はずっと左手です。疎水沿いに植えられた成年期の桜は大きく、川面を多いかぶさんばかりです。左ハンドルのくるまなら、余計に景観が楽しめるかも知れません。不思議なことに、ほとんどの川沿いの桜は川側に迫り出しているのはなぜでしょうか。

突き当たりは京都文教中学校・高等学校。桜並木はすべて左側だけです。これを左・左と曲がれば、平安神宮の前に出ます。朝の神宮は昼間の騒々しさとは別世界の感がします。少々重々しさすら感じられます。

ここでもう一度左へ回れば、元の冷泉通りです。当たり前ですが、桜の並木は右手に移っています。心なしか、人の気配も増して来ました。

川端通りに戻ると、一転、よくご存じの風景です。5分咲きの枝垂れ桜が主流を占めます。これに交じってユキヤナギの白やしだれ柳の緑が鮮やかです。ところどころには、黄色のレンギョウも目につきます。

まっすぐ南に下り、七条通りを過ぎますと、桜並木は対岸に移り、遠景の美に変わります。ここで突如、左手に現れるのは疎水の急流です。岡崎周辺のゆったりした流れとは、まったく別人です。とうとうと音を立てて流れています。

後は一気に幼稚園へ。     “さあ、今日も一日がんばるぞ!”

 

 

 

 

 

 

グリーンスポット