22年前に出版した“風の詩241”の35ページに記載してある会話です。

広野幼稚園の一人の先生がある女の子に言いました。

「S(小百合)ちゃんのお兄ちゃん、男前ですね」

Sちゃんは答えました。「うん、男なの」

多分、登園時のバスが発車した瞬間のことではないでしょうか。採取者は担任ではなく、バスに添乗していた別のクラスの担任でした。

この短い会話に、私たち保育者の多くは幼稚園時代の子どもたちが持つ無限に近いおもしろさや子どもが感じている世界の広さを感じるのですが、このブログを読んでいる方はいかがなのでしょうか。

私にとってこの会話ははっきりと記憶に残っていたのですが、誰と誰の会話であるかはまったく覚えていませんでした。覚える必要もなかったからでした。誰が採取したかは調べようとすれば、何とかできたと思いますが、仮名(かめい)で書かれているSちゃんにたどり着くことは多分不可能だったでしょう。

ところが、小百合ちゃん(呼称は失礼)の結婚式の前々日、私の頭の中であるルートがつながり、冒頭の会話が新婦の発した言葉であることが判明したのでした。

この会話のプレゼント、出席された会場の方々には理解できずとも、新婦が喜んでくれるといいのですが・・・。                                 園長

追伸       ブログに追伸はないかと思いますが、現在の広野幼稚園でこのように緻密で詳細な担任間の連絡が継続されているかは疑問です。私の中にははっきりと指示した記憶が残っているのですが・・・。