千代の古道から梅宮大社へ

市バスの93番に乗り、嵐山の八つほど手前で降りるところ、ついうっかりうとうと、日ごろの疲れが重なったのか、不覚にも通過してしまいました。それならそれと腹をくくり、嵐山まで乗り越したのでした。

渡月橋の眼前すぐさまUターン、せっかく天下の名勝、嵐山の渡月橋まで来て、さっさと反対方向に足を向ける人は多くはありません。

足の向くまま、桂川沿いに三条通りまで下ります。この三条通りを東に入ると、まもなく車折神社の前に出ます。一旦は、通り過ぎようと思いましたが、ここは早咲きの桜の隠れた名所、梅見より早く、桜見物と洒落込みました。

この車折神社の一角には、芸能神社という名のお宮さんもあります。広野幼稚園に長年来ていただきましたNHKの元体操のお兄さん、天野勝弘さんも行き帰りの途中によく立ち寄ると聞いていました。また、この神社を取り巻く赤い奉納札には、有名無名の芸能人の名前が掲げられています。アナウンサーの名前もあったのには驚きました。辺見まり・辺見えみりとか、里見浩太朗、内藤剛志などの名前も見えました。

伊勢神社の巫女となられる宮中の女性たちが身を清めたという斎宮神社を通り過ぎ、有栖川という由緒深い名の川沿いを歩みますと、有栖川と西高瀬川とが立体交差するというところに出ました。水門で水の流れを調節しているのでしょうか。百聞は一見に如かずとばかり立ち寄り、道行く人にも声をかけます。

千代の古道に戻り、南下を続けますと、ほのかな梅の香りが漂ってきました。目的地の梅宮大社です。社務所で入苑券を受け取り、参拝しようとすると、社殿の背後の巨木のてっぺんに数羽の白い大形の鳥が巣作りをしていました。聞けば、青サギとのことです。白くても青サギとはこれいかに・・・。

中央に位置する咲耶池という名の池を中心にした池泉回遊式の庭園です。また、この奥には、梅の木ばかりでなく、季節には早すぎる黄色いヤマブキ(?)が咲き誇りその見事さにも感動しました。