来年のことをしなければ鬼に笑われる

“来年のことを言えば鬼が笑う”という楽天的なことわざがありますが、広野幼稚園では(今の世の中では)“来年のことをしなければ鬼に笑われる”が慣用句の一つとなっています。

幼稚園や保育園というところは、おおむね、年間のスケジュールが決まっています。これが世の中の多くの事業と大きく違っているところです。そのため、運動会が終われば反省だけではなく、来年度の運動会に向けての第一歩ととらえ、歩み出すことができるのです。作品展も同じですし、小さなイベントである縄跳び大会や毎日の保育でも一緒です。これが限られた時間を有効に活用できる唯一無二の方策ではないでしょうか。

具体的に言いますと、社会では改善活動の基本として、P(計画)・D(実行)・C(チェック)・A(活動)を回すことが大切だと言います。ところが、広野幼稚園ではこのPとDまでは一緒ですが、ここからがまったく違います。それは、今年度のC(チェック)が、一週間後、遅くとも、半月後には、来年度のP(計画)となっている点です。

その基本的考えは、終わった段階でその向上に向けてやれば、ごく短時間でできることが、一年後には多くの反省事項の大半を忘れてしまっているのが普通だからです。忙しくない仕事はこの世に存在しません。

忙しいにかまけて月日を送っていてはいつまで経っても保育の中身が向上することはないというのが現実の世の中ではないでしょうか。