名月だ

今日は十五夜。中秋の名月がくっきりと見ることができそうな空模様だったので、子どもたちにも「寝る前に見てごらん」と話していたから、今頃、空を見上げて家族で静かなひと時を過ごしておられるかもしれませんね。

秋の澄み切った空気の中で輝くお月さまを見て「あれがほしい」と口にされたお子さまはおられますでしょうか。

 

「名月を 取ってくれろと 泣く子かな 小林一茶」

そんなことを昔の子どもも言っていたのでしょうね。

「名月や 池をめぐりて 夜もすがら 松尾芭蕉」 名月つながりでもう一句。

「菊の香や 奈良には古き 仏たち 松尾芭蕉」 明日は重陽ですので、菊の一句もおまけに。

 

こんな素晴らしい俳句に触れられることができるのも年長児ならでは。部屋で2学期から取り組むカルタの一つに、俳聖カルタというカルタがあります。今日の俳句は全て、このカルタに含まれている句なのです。

上の句(初めの5文字)を聞いてから下の句(後の7、5文字)が書いてある札を取るカルタなので、慣れるまでは少々、難しいカルタではありますが、日本人なら味わってほしい素晴らしい俳句が詰まっているカルタです。からだを動かす、動の活動が続く季節ですが、静の活動で心も頭もスキッとした時間を持ちたいものです。

「小言いう 相手もあらば 今日の月 小林一茶」

さて、私も小言を言いあえる家族団らんのひと時を過ごすべく、帰路につきます。

ごきげんよう、さようなら。