子どもに(迷路の作り方を)学ぶ

“子どもに学べ”ということは幼児教育の世界ではよく言われることですが、それほどチャンスが多くある訳ではありません。そのチャンスが去る土曜日の教育体験会でありました。それも言うなら、超掘り出し物です。

初めて使ったと言える動画を交えての教育体験会が終わった後、チャンスはやってきました。半数以上の方々が退出され、少々人気(ひとけ)が少なくなった講堂でのことです。

説明会用にきれいに並べられていた長椅子の間を、3人の子どもたちが走り回っていました。長椅子と長椅子の前後の間隔が狭いので、ケガの心配がなくはありません。

そこで、2脚の長椅子を合わせて通路を広くし、少しばかりの安全策を講じました。そうして、かなりの時間、継続して遊ぶ子どもたちの走り(追いかけっこ)を感心しながらぼさっと眺めていたのでした。

このとき、はっと頭にひらめいたのは“迷路”のことでした。これらの長椅子で迷路を作ったらどうかということでした。

広野幼稚園は、結構迷路が好きで、今までに2・3度、講堂などで合板を使って組み立て、遊んだことがあります。ところが、これを組み立てるのに、かなり以上の時間がかかるのです。そのうえ、一度組み立ててしまうと、かなりのスペースを占有しますので、短くても1週間程度しかセッティングしておくことができません。子どもは喜ぶのですが、大人側の労力が大きすぎるのが大きな問題点でした。

ところが、この3人の子どもが教えてくれたのは、“長椅子を使ってみては”という案でした。“なるほど”これなら、何種類かの設計図さえ作っておけば、保護者対象のもろもろの会が終わった後などに、保育者4・5人もいれば、子どもたちが喜ぶ一つの空間を簡単にセッティングすることができることでしょう。

未だ入園が決まっていない子どもですが、はっきり名前を覚えました。

素晴らしいことを教えてくれて、ありがとう。