ビデオでの運動会見学

ある日、時間を見つけてある保育園の運動会をビデオで見せていただきました。会の流れとしては、初めのうちにリズム運動関係、中頃には子どもたちの競技、昼からは保護者を交えた娯楽番組的な構成で、必然的に会は盛り上がっていくようなプログラムでした。

ストレートに言うならば、開始直後のリズム運動系は、保護者満足という点に焦点が当てられ過ぎ、もう少し子ども理解を深められた演技であればと思ったものですが、中盤以後の競技系の運動では、各所に目を見張るものがありました。

中でも、フープを中心としたような体幹トレーニングの成果でした。ふだんの保育の中で、大きなフープで前跳び(縄跳びの前段階)をしたり、一昔前に一世を風靡した腰を中心に回したり、子ども一人ひとりが自分の得意技を披露したり、均一の動きではない演技が目をひきました。

また、私が少年のころよく遊んだ胴馬(一人が自分の両手で自分の両膝を押さえて頭を下げた姿勢で他の一人がこれを跳び越す)遊びを、グラウンドを縦横に使って表現したりしていたのも、しばし、昔を思い出しました。

保育のキーワードになると考えたのは、“個人競技と集団競技のドッキング”です。ひとしきり、個人的にフープで遊んだ後は、後は集団競技、奇数組がフープを立て、偶数組がその中をくぐり通り抜けるという流れです。全員が生き生きと流れるように動いている様は感動的でした。

この流れは胴馬でも見られ、A組が馬になっている間、B組の子どもたちは跳び越す側に立ち、何周か後には、逆の運動をします。この縦の動きを横にすると、今まで十分子どもの動きが見えなかった保護者も満足感が得られるであろうという見せ方にも感動しました。