深まる秋…

先週末のことです。三連休初日の11月2日、大阪の御堂会館にて「ぐりとぐら」誕生50周年記念―子どもとともに50年―ぐりとぐらと私―と題して行われた中川季枝子先生の講演会に参加させていただきました。前日の11月1日が「ぐりとぐら」が生まれて50年目だったそうで、本当におめでとうございます。

 

思っていた通り、中川先生はとても素敵な方でした。

私は「好きな本は?」と聞かれると「いやいやえん」と必ず答えるのですが、何故自分がずっとそう答え続けてきたのかそのルーツにたどり着けたような講演会でした。

「いやいやえん」を初めて読んだのは小学校1年生の時、それも仲良しの友だちの家ででした。

手にとった瞬間「こんなかわいい本見たことない!」と魅せられました。今とは違ってその当時〝赤い表紙の本〟を見たことがなかったのです。ちょこんと立ったしげるくんと山のこぐちゃんの愛くるしい姿…

 

友だちの家に遊びに行く度読ませてもらい楽しくて楽しくてある日、母に買ってほしいとねだったのですが叶いませんでした。

そして月日が流れ広野幼稚園に教育実習生としてお世話になった時、保育室の絵本の棚でこの本と再会したのです。その時の喜びもよみがえりました。

そして広野幼稚園の先生にならせていただいてからももちろん、子ども達に絵本の読み聞かせをするのが大好きです。

中川季枝子先生がおっしゃった言葉の中に「子どもの頃絵本を読んでもらった至福の時間がよみ返ってくる、そして大人になってからは読んであげた時の子どもの嬉しそうな顔を見て幸せを感じる」とありましたがまさに読み聞かせをする度、子ども達のキラキラした目、わくわくした顔、ドキドキした表情…あの楽しそうな、幸せそうな顔を見ることが私にとって大きな喜びなんだということを再確認したのでした。

トトロの「さんぽ」の作詞や小学生が覚える程音読している「くじら雲」も中川季枝子先生の作品だったこと、絵を描かれている大村百合子さんと山脇百合子さんが同一人物で中川季枝子先生の妹だったこと…

講演会に寄せていただいて初めて知ったことはまだまだありますが本当に〝感動〟の一日でした。

これからもお元気で楽しい作品を創り続けて下さることを心からお祈りしております。ありがとうございました。