製作活動に基本線が・・・

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

このブログでも何人かの方が広野幼稚園の絵画指導の基本線は“遊→楽→悩”であると述べてくれました。事実、この流れは過去30年間に渡って揺るぎないものでした。

ところが、立体造形となると、残念なことに、確たる方針を持たなかったのでした。子どもたちの思いのままにという美名にのっとっているだけだったのでした。今となっては、広野幼稚園としたことが、また、私としたことがと悔やまれる年月でした。

保育は組み立て・積み上げが大事だと言われますが、何の努力もしなければ、無為のまま、年月が過ぎ去ることの見本です。

そこで、遅まきながら広野幼稚園の製作の流れを設定しました。それは、“+(プラス)の造形”→“0(原点)の造形”→“-(マイナス)の造形”→“動きの造形”という便宜上の公式です。

具体的に言いますと、プラスの造形とは、箱や各種パイプを積み上げていく方法です。これが年少児の主たる取り組みとなります。

0の造形とは、一枚の紙を折ったり曲げたり加工し、広げれば元の形になるという活動です。これはプラスの造形とマイナスの造形の中間となるもので、年少児や年中児が取り組みます。

マイナスの造形とは、ハサミなどを使い、原材料をそのまま使用せず、少し切り込みなどの加工をしてから接着するというものです。年中児のメインの目的とすべき活動です。

それでは、年長児はどんな活動をメインとするかについては、“動きの造形”という言葉で内容を説明できます。年長児は自分で製作したものをどうにかして動かせる方法はないかと考えるということです。

来年度以降は、上記のような流れ(保育のライン)に基づきながら、その時々に反省点を加減し、子どもたちにとってより望ましい道を模索していこうと思っています。