桜の木の移り変わり

桜切るバカ、梅切らぬバカという言葉に逆らい、昨年夏に、幹ほどもある大きな枝をカットした園庭の桜、70年を越える老年のため、極度の荒療治に耐えられるかなと心配していましたが、今年も、最盛期に劣らぬ美しさを見せてくれました。7・8年前までの豪勢さはありませんが、往時を思い起こすには十分な美しさです。

今年、年長児になる多くの子どもたちが入園した一昨年の春には、これから青年期を迎えようとしている枝垂れ桜を、年長棟改築工事に先立ち、残念ながら伐採するという決断をくだしました。入園記念品として、この一枝をお持ち帰りいただいこともあったので、ご記憶の方も多いでしょう。

このような訳で広野幼稚園に残っているのは、サッカースタジアムの樹齢60年ほどの2本のソメイヨシノだけ、この2本の樹齢は比較的はっきりしているのです。それは昭和40年度の一人の卒園生の保護者が卒園記念として寄贈してくださったものだからです。

マッチポンプのようですが、先程、“2本だけ”と書きましたが、実はもう一本、あるのです。改築工事を行った年、切るだけでは能がない、次世代に残す物も必要であろうと、いちご組の北の三角地に幼木を植えておいたのでした。

去年はまったく花芽を見かけませんでした。今年はせめて一輪だけでも咲いてくれればと願っているのですが・・・。

とは言え、今年度入園される方々が20歳になられ、成人式を迎えられるころには、この木は間違いなく見事な花を咲かせていることでしょう。

園長