金沢市街を歩く

金沢は石川県金沢市です。3連休の真ん中、この日の人出は少ないと見越し、少々重くなりがちな腰を上げたのでした。

JR金沢駅に着いたのが10時45分、帰りのサンダーバードに乗ったのが、16時54分、結果的に、この間、ほとんど、歩いていたことになりました。さすがに、疲れて兼六園では、2度もベンチで休憩する始末でした。

到着するや、まずは、金沢市民工芸村を目指します。この日は、金沢市の西を流れる犀川に沿って歩いてみようと決めていたからです。歩くことで観光バス旅行などでは見えないものが見えて来ます。

印象に残ったのは、川沿いの道路に2本の松の大木があったことでした。説明板を読むと、昔は川沿いに松並木があったのですが、道路などに変わり、今ではこの2本だけになったとか、自分たちの幼稚園も、昔は暴風雨対策として樫の木を並べて植えていましたので、共通点を感じおもしろかったです。

犀川を対岸に渡ると、そこには、明治の文豪、室生犀星記念館がありました。ここでは、後日“こどもの広場”の巻頭言に役立つかなと思い、犀星自筆の原稿を購入しました。“ふるさとは遠きにありて思うもの”という詩です。

観光の名所の一つ、昔は花街であったにし茶屋町から寺町を、ぶらぶら歩いていると“いぬも歩けば棒に当たる”のことわざどおり、妙立寺というお寺に出ました。ここは、できれば生きているうちにもう一度入りたいなと願っていたところでした。

この寺は通称忍者寺と言われ、部屋数は24、階段の数は29か所もあり、賽銭箱の下や階段の一段が落とし穴になっていたり、ふすまがどでんと裏返ったり。随所に江戸幕府の隠密対策や外敵の侵入を遅らせたり、いざと言う場合には、逃げやすいような構造に造られています。800円という拝観料でしたが、十分に満足しました。

歩いたお陰で、金沢の街のアウトラインはだいたい分かりました。